アメリカのベストセラー小説家グレッグ・アイルズ著の「24時間」が原作の映画、コール。
3人の誘拐犯に3箇所バラバラの場所で監禁された、3人家族。
「完全犯罪」を企む誘拐犯達に立ち向かう、被害者視点のストーリーです。
役者陣の演技が抜群で、手に汗握るシーンもたくさん。
アクション要素もありとても面白い映画ですが、ツッコミどころもちらほら。笑
ちょっと設定が甘いところがあり、その辺りが詰められていたらもっと良い映画になっていたのではと思いますが、私は割と好きな映画です。
記事ラストに一部ネタバレを含む感想があります。お気をつけください!
映画「コール」
アメリカの人気小説「24時間」のグレッグ・アイルズ氏が脚本を手がけた、手に汗握るスリラー・サスペンス映画。
原題は「Trapped」、日本では「コール」です。
主演はシャーリーズ・セロンなのですが、日本では「アイ・アム・サム」で名演技を評されたダコタ・ファニングの推しが強かったです。
(私も最初、主演はダコタ・ファニングと思っていました)
映画情報
コール(Trapped)
初公開:2002年9月20日
監督: ルイス・マンドーキ
原作者: グレッグ・アイルズ
国:アメリカ
上映時間:106分
配給:コロンビア映画
主要な登場人物
- カレン(シャーリーズ・セロン)
元看護師。主人公で、3人家族の美しく強き母。 - ウィル(スチュアート・タウンゼント)
有能な麻酔医。カレンの夫。 - アビー(ダコタ・ファニング)
ウィルとカレンの一人娘。重度の喘息持ち。 - ジョー(ケヴィン・ベーコン)
誘拐犯。 - シェリル(コートニー・ラブ)
誘拐犯。ジョーの妻 - マーヴィン(プルイット・テイラー・ヴィンス)
誘拐犯。ジョーの従兄弟。
ストーリー
裕福な家庭を襲った悪質な誘拐事件。
父親であるウィルは有能な麻酔医で、医学会の講演のために出かけていたその日、家にはカレンとアビーのみ。
そんな中、二人の男(ジョーとマーヴィン)がこの家に押し入ります。
1人は娘であるアビーをマーヴィンが連れ去り、そのままどこかへ。
家に残されたのは母親のカレンと、もう一人の誘拐犯・ジョー。
更に、父親の所にも犯人の仲間であるシェリルが。
3人の家族は3ヶ所で3人の誘拐犯に監禁されます。
「24時間で開放するから安心しろ」という犯人の言葉を聞き、カレンは安心するどころか青ざめてしまいます。
何故ならアビーは生まれながら重い喘息を持っており、定期的に一日の中で何回か薬を飲まないと死んでしまうから。
果たして、家族はまた再会出来るのでしょうか。
そして誘拐犯の隠された真実や、誘拐の目的とは……
映画を観た感想
極力ネタバレを含まない感想と、ネタバレを含む感想は以下。
ネタバレなしの感想
とにかく役者さんの演技が光る作品でした。
特に日本公開前の評判通り、ダコタ・ファニングは素晴らしかったです。
切迫した状況が伝わってきて、今後どうなるのかヒヤヒヤしながら、すっかり引き込まれてしまいました。
そしてシャーリーズ・セロンが綺麗すぎます。
ケヴィン・ベーコンも悪役っぷりがすごい。
ストーリーも面白いのですが、ちょっと設定が詰められていない部分もチラホラ。
それでも、身に迫るサスペンスだけでなくアクションシーンもあり、最後まで目が離せない映画でした。
以下、ネタバレを含む感想です。
ネタバレありの感想
犯人達は過去にもこういった完全犯罪をしていたそうです。
しかしその割に、慌てふためいたりお色気に騙されたり……なんだか全くスマートには見えません。笑
本当に完全犯罪できたことあるの?という感じ。
前半は本当リアリティがあって、緊迫感がすごかった。
アビーの重度な喘息、命に関わる発作がいつ起きてしまうのか。そして犯人の目的はなんなのか。
まさに切迫した状況の中でまさにミステリーチックでヒヤヒヤしていました。
が、後半になると飛行機で高速道路に突っ込むなど、急に何かとぶっ飛んだことが起きるので、「リアリティ重視」で観ると冷めてしまうかも。
そしてウィルの影が薄かったのが残念。。
有能な麻酔科医で一家の大黒柱なのに、なんかあんまり覚えていない。
でも全体的には設定・ストーリーはちゃんと軸があったので楽しめました。
犯人の目的がお金ではなく復讐だということもあり、犯人に同情してしまうところも。
同情シーンはところどころも、そしてラストも。
細かいところもキッチリ詰められたら、もうちょっと評価は上がったのではないでしょうか。