サメ(シャーク)×タコ(オクトパス)=シャークトパス。
人喰いザメと巨大ダコが合体するというパニック・サメ映画で、初めて聞く人は「なんじゃそりゃ」なとんでも設定ですが、根強いファンのおかげかシリーズ化。この後、続編が2作公開されています。
そんなシャークトパス、実は私もファンの一人。
ぶっ飛んだ設定のサメ映画は、ハラハラだけでなくちょっとシュール感が漂っていて、私は好きです。
記事ラストに一部ネタバレを含む感想があります。お気をつけください!
パニック・サメ映画「シャークトパス」
某テレビ番組で「進化したサメ映画」としても紹介されたシャークトパスは、2010年にアメリカのケーブルテレビで放送されたテレビ映画。
1984年のイタリア映画「死神ジョーズ・戦慄の血しぶき」のリメイクだそうですが、私はそちらを観たことはありません。
タイトルや設定からわかるほどの「B級映画感」ですが、シャークトパスの特異的な存在感は観る人に衝撃を与え、動画サイト「ニコニコ動画」では視聴件数が異例の250万hitだったとか。
サメ映画に興味がある方であれば必ず、そうじゃない方も一度観てみるのもよいかもしれません。
映画情報
シャークトパス(SHARKTOPUS)
初公開:2010年
監督: デクラン・オブライエン
国:アメリカ
上映時間:89分
主要な登場人物
- シャークトパス
サメとタコの細胞を合成して生み出された新型の生物兵器。海陸の両方で活動ができる。 - アンディ・リン(ケレム・バーシン)
逃げ出したシャークトパスの捕獲を依頼される。 - ニコール・サンズ(サラ・マラクル・レイン)
シャークトパスの生みの親。 - ネイサン・サンズ(エリック・ロバーツ)
ニコールの父親。アメリカ海軍から軍事兵器の開発を依頼され、ニコールにシャークトパスを作らせた。 - コックス中佐(ピーター・ネルソン)
アメリカ海軍。シャークトパスの開発を命じた。 - ステイシー・エヴァーハート(リブ・バウン)
TV局の女性キャスター。シャークトパスの名付け親。
ストーリー
海水浴を楽しむ若者にあふれた、アメリカ・サンタモニカのビーチ。
突如現れたサメが女性を襲おうとしますが、上半身がサメで下半身がタコという巨大な生物も登場。
後にシャークトパスと言われるこの生物が、足と牙を使ってサメを退治。女性を見事、助け出しました。
このシャークトパスは、ブルー・ウォーター社が遺伝子操作で生み出した生物。
背中に付けられた装置によってシャークトパスの行動は制御され、人には襲いかかりません。
アメリカ海軍に軍事兵器の開発を依頼された社長のネイサンは、娘であるニコールにこのシャークトパスを作らせたのです。
その様子をモニターで観ていたコックス中佐は大満足。
もっとその力を見たいと、攻撃実験をするように命じます。
しかしその命令によって、小型船にぶつかったシャークトパスの背中から、制御装置が外れてしまうことに。
シャークトパスは暴走を始めてしまいますが……
映画を観た感想
極力ネタバレを含まない感想と、ネタバレを含む感想。
ネタバレなしの感想
サメ映画の進化を肌で感じた映画です。
最初見た時はその衝撃的な設定やビジュアルに思わず笑ってしまったのですが、シャークトパスがすごく可愛く見えてくるから不思議。
だいぶ凶暴なんですけどね。
半分サメ、半分タコの特性をうまく使って動きまくるシャークトパスは、海の中でも陸でも活動できる無敵っぷり。
サメ部分の鋭い牙で相手を噛み砕くし、タコ部分の足は槍のようになっていて、タコ以上の殺傷能力を持っています。
でも冒頭の映像のヒーロー感や、制御されているため忠犬ばりのペットのような愛らしさから、「シャークトパスは悪い子じゃないよ……」なんて言いたくなるんです。
他のサメ映画にない斬新さの他に、その辺りの「切なさ」も私は感じちゃいました。
多分、少数派なんでしょうけど。。
以下、ネタバレを含む感想です。
ネタバレありの感想
とにかくもう、シャークトパスがめっちゃ可愛く見えるんですよね。
だからこそ、シャークトパスが最終的に壊されてしまった結末。本当に切ないのなんの……。
人間の勝手な都合で生み出されたシャークトパスが、人間の都合で破壊させられる。
悲しくて、とんでも映画なはずなのに、なんだかホロリ。
とはいえ第三者からしたらたまったもんじゃないですよね。それはちゃんと理解しています。
突然サメとタコが合体した謎のモンスターが現れて大暴れしだしたら、「なんじゃこりゃ!」って恐怖するし、「早く退治してくれ!」と思うのが普通。
現実で目の前にしたら、可愛いなんて言ってられません。
私だってシャークトパスのことを知らない状態で出会ってしまったら、間違いなく発狂していたと思います。
ネイサンが即死せず、起爆装置があることを伝えられてよかったですね。
これを知らなければ、海だけじゃなく陸でも活動できるアクティブすぎるシャークトパスに、アメリカのみならず全世界が恐怖していたことでしょう。
もしシャークトパスに心が生まれていて、少しでも通わせることができたなら……
そんな結末だったら悲しさではなく、感動の涙を流していたかも。
ネタにされがちな映画。バカにされがちな映画。
でも私にとって動物好きな人にとっては、切なさを感じちゃうのでは。
最後にひとこと。命で遊んじゃダメ、絶対!
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「シャークトパス」は動画配信サービスでも配信されています。
2019年11月22日現在、上記の表で「◯」がついたサービスで配信されていることを確認しています。
タイミングによっては「◯」と表記されていても配信が終了、または「−」と表記されていても配信が開始されている可能性があります。
最新の配信状況は各配信サイト(U-NEXT・Hulu・Amazonプライムビデオ・Netflix)にてご確認ください。
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