【映画感想】15時17分、パリ行き〜タリス銃乱射事件を食い止めた若者たち

2019年8月21日ドラマアメリカ, 実話, ハラハラする

15時17分、パリ行き

★★★★★★★☆☆☆

「タリス銃乱射事件」をご存知でしょうか。
パリ行きの高速鉄道タリス車内で男が銃を乱射するという、フランスで実際に起きた事件です。

乗客554名を乗せた列車の中で起きた銃乱射事件。
しかし勇気ある3名の行動によって、被害は最小限に食い止められました。

15時17分、パリ行き」は、この当事者3名が本人役で主演として出演し、事件を再現された映画です。

※記事ラストに一部ネタバレを含む感想があります。お気をつけください!

映画「15時17分、パリ行き」

2015年8月21日にフランスで発生した、タリス銃乱射事件を映画化した本作品。
事件に立ち向かった3人の若者を描いたストーリーとして、2018年にアメリカで制作・公開されました。

本作品の最も注目すべき点は、主演の3人が実際にタリス銃乱射事件に巻き込まれた当事者であること。

休暇を利用してヨーロッパ旅行に出かけた幼馴染の3人が、どのようにその列車に乗り、どのように事件に巻き込まれ、そしてどのように事件を食い止めたのかが描かれています。

映画情報

15時17分、パリ行き(The 15:17 to Paris)
初公開:2018年03月01日
監督: クリント・イーストウッド
国:アメリカ
上映時間:‎94分
配給:ワーナー・ブラザース映画
関連サイト:
15時17分、パリ行き/ワーナー

主要な登場人物

スペンサー・ストーン(本人)
友人であるアレク、アンソニーと共に旅行中に事件に巻き込まれたアメリカ軍人。

アレク・スカラトス(本人)
旅行中に事件に巻き込まれたアメリカ軍人。

アンソニー・サドラー(本人)
旅行中に事件に巻き込まれた大学生。

その他、複数の乗客も「本人役」として出演されています。

ストーリー

小学生時代、母子家庭を理由に問題児扱いされ、教師からも煙たがられていた3人の男の子たち。
すぐに校長室へ呼び出され、怒られ、けれども3人は3人同士の絆を深めながら、まっすぐ成長します。

正義感の強い3人は、大人になっても親友同士。
スペンサーとアレクは軍人に、アンソニーは大学生に。

そんな中、オレゴン州兵であるアレクがアフガニスタン駐留から帰国します。
帰国を祝って、親友3人でヨーロッパ旅行を楽しむことに。
その旅行の中で3人は15時17分パリ行きのタリスに乗り込み、かの「タリス銃乱射事件」に巻き込まれてしまいます。

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映画を観た感想

おそらくこういった事件に関するドキュメンタリーチックな映画は、「事件」中心に描くことが多いと思います。
しかし本作では、「若者たちの生い立ち」などの普段のシーンが深く描かれています。
犯人のバックボーンや考えについては作中では全く語られません。

そのため、「生い立ちシーンなんてどうでもいい。旅行シーンなんて知らない」という方にはつまらなく感じてしまうかもしれません。
「事件のシーンや内容をもっとしっかり描いて欲しい」と退屈に思うかもしれません。
「なぜこんな事件が起きたのかを深く知りたかった」とガッカリしてしまうかもしれません。

しかし人間性や性格がわかる生い立ちや、時に羽目を外しながらも楽しく旅行している姿を観ると、彼らが「普通に生きていた人たち」とうかがい知ることができます。

普通の人たちが事件に巻き込まれる恐ろしさ。
そして普通から一変したとんでもなく恐ろしい状況で、勇敢に立ち向かう彼ら。
その姿はまさに、正義と勇気を併せ持つヒーロー。

その勇気に敬礼です。
彼らの勇気から、得られるものも見えてくるのではないでしょうか。

余談ですが、3人とも素人さんとは思えぬ演技力。
本当に仲良いんでしょうね。

以下、ネタバレを含む感想です。

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ネタバレありの感想

とにかく「普通の若者」であることは、長〜い旅行シーンからも知ることができます。
自撮り棒を持って写真をたくさん撮りまくり、女の子にときめいて、ちょっと飲みすぎて二日酔いになったりして。

乗客全員が殺されてしまう可能性があったこの事件は、そんな「普通の若者たち」の勇気ある行動によって、食い止められました。

事件シーンが短くほとんどが楽しく旅をしているため、「旅映画」と揶揄されてしまうこともある本作品。
そう言われるのも結構わかっちゃうくらい、旅がめちゃくちゃ楽しそうで、本当に仲良しなんだなってことが伝わってきます。
だからこそ、事件が起きた時にお互いを信じ合って、動けたんだろうなと。

この事件で、トイレで銃を装填する犯人に気づき、取り押さえようとした男性が撃たれてしまい重傷を負いました。
スペンサーも首と手をナイフで切られ負傷します。

しかしこの3人と、他にも勇気を持って誰かを守ろうとする乗客たちによって、死者はゼロ。最悪の事態が考えられる状況だったにも関わらず、被害は最小限に抑えられました。

ちなみに最初に撃たれた男性も、実際に事件に巻き込まれたご本人だそうです。
主演の3人以外にも、本人役として当事者が複数人出演されている本作品。
個人的には、3人以外の方々にもスポットライトが当たれば良いなと思いました。

とはいえ、危険を顧みずに銃を持つ犯人に立ち向かったその勇気は、本当に必見です。
最後のフランスのオランド大統領から勲章を与えられるシーンも素敵でした。

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