【映画感想】きみに読む物語〜老女に読み聞かせられる切ない愛の物語

2019年11月5日ドラマアメリカ, 感動する

きみに読む物語

★★★★★★★★☆☆

療養施設で暮らす老人男性が、同じ施設で認知症の治療を受けている老人女性に自らノートに綴った恋愛物語を読み聞かせるドラマ映画。

ロマンス溢れる恋愛映画は若い男女の物語が多いですが、その男女もいずれ老いを迎えるもの。

本作は男女の若かりし頃と老いたとき、交互に行き来するストーリーです。

※記事ラストに一部ネタバレを含む感想があります。お気をつけください!

映画「きみに読む物語」

きみに読む物語」は、2004年に公開されたアメリカ映画。

認知症を患っており過去を思い出せずにいる老女に、ノートに綴った物語を読み聞かせる老人。
そのノートには、とある男女の燃え上がった愛のお話が綴られています。

日本での上映は2005年でしたが、上映当時に映画館で鑑賞して、切なさに泣いてしまった映画です。涙なしでは観られません。

映画情報

きみに読む物語(The Notebook)
初公開:2004年6月25日 
監督: ニック・カサヴェテス
国:アメリカ
上映時間:123分
配給:ニュー・ライン・シネマ

主要な登場人物

物語を読み聞かせる老人(ライアン・ゴズリング)
デュークと名乗り、老女に読み聞かせをする老人。

老女(ジーナ・ローランズ)
認知症を患い、何も思い出せない老女。

ノア・カルフーン(ライアン・ゴズリング)
デュークの物語に登場する青年。
労働者の家の子で、アリーに一目惚れして猛アタック。

アリー・ハミルトン(レイチェル・マクアダムス)
デュークの物語に登場するお嬢様。
裕福な家庭で大事に育てられた一人っ子。猛アタックされるうちにノアと恋に落ちる。

ストーリー

認知症の老女に、老人・デュークが読み聞かせる物語。
それは1940年代、アメリカ南部シーブルックが舞台のお話でした。

シーブルックの別荘に遊びに来ていたアリーに、材木屋で働く青年・ノアが一目惚れをしてしまいます。

ノアはアリーに猛アタックし、強引な誘いではありましたが、映画デートの約束をします。
デート後、すっかり二人は仲良く打ち解け合うことに。

しかし労働者のノアと、裕福な家庭で大切に育てられたアリーは身分が違いすぎます。

「彼はクズだ」「ふさわしくない」と恋愛をやめるようにアリーを説得するアリーの両親。
しかしアリーはノアのことを愛していたので、両親と衝突します。

そんな三人の会話をこっそり聞いていたノアは、アリーを思い別れることを選択するのですが……

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映画を観た感想

現在と過去を巧みに織り交ぜながら展開していくストーリーで、すっかり引き込まれました。

俳優陣の演技が素晴らしく、ゆったりしたBGMや映像が心地よいです。

映画冒頭のシーンと邦題で大体は予測がつくストーリーです(ポスターでも「きみが思い出すまで、僕は読む」と記されています)が、それでもその「テーマの深さ」にのめり込んでしまう、良い映画でした。

若い男女も、いずれ老いが訪れるもの。
大恋愛をしていようがしていまいが、誰にでも公平にやってくるものです。

終盤のシーンがとても切なくて、自分に置き換えて考えたときに私は恐ろしさを感じました。
本作ラストには「奇跡」が待っているという触れ込みだったのですが、これまた切ない奇跡。

単なる純愛映画とはまた違うズッシリした重みがあるので観るのに少し体力がいりますが、ふとしたときに思い出す映画です。

以下、ネタバレを含む感想です。

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ネタバレありの感想

過去と現代を行き来するストーリーですが、終盤アリーが「私たちのことね」と思い出した感動的なシーンから、わずか数分で突然「あなたは誰」と再び忘れてしまった急転直下のシーン、俳優陣の演技も相待って激しく心が揺さぶられました。

これが認知症の現実。

周囲に反対されてでも愛していた彼を忘れてしまう認知症の怖さ。
最愛の人に何度も自分のことを忘れられてしまうという、ノアの計り知れない悲しみ。

面会に来た子供や孫は、「ママはもう治らないからパパだけでも家に戻ってきて」と言います。

それでも、見捨てないノアは何度も何度も読み聞かせる。たとえ短い時間だけでも、彼女に記憶が戻って一緒に愛し合えるように。
これぞ真実の愛だなと思いました。

自分が年老いた時のことを想像しながら観ると、苦しくなってしまいます。
認知症は誰もが患う可能性のある病気です。

愛する人を忘れることも怖い。忘れられることも怖い。

私がなったとしても、愛する人がなったとしても、想像するのが恐ろしいです。

普段何気なく過ごしている毎日、愛する人たちとの時間をじっくり大切に生きようと思いました。認知症予防も早めに行うのが良いですね。

ラストは記憶を取り戻したアリーとノアがベッドの上で手を繋いだまま、穏やかに一緒に天国に旅立ってしまいますが……ハッピーエンドとしては切ない終わり方です。

完治しない重度の認知症を患いながら、愛を思い出したまま旅立つのは幸せではあるんでしょうけど。。

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