【映画感想】ステキな金縛り〜三谷幸喜ワールド炸裂!笑撃の法廷サスペンスコメディ

★★★★★★★☆☆☆
三谷幸喜監督によるオリジナル脚本で、2011年に製作されたコメディ映画「ステキな金縛り」です。
映画館でも鑑賞したのですが、劇場内は上映中のほぼ全ての時間、笑い声が響いていました。
斬新な設定、そして小ネタがたくさん散りばめられた三谷幸喜ワールド満載の作品です。
※記事ラストに一部ネタバレを含む感想があります。お気をつけください!
斬新な設定のコメディ映画「ステキな金縛り」
落ち武者の幽霊が裁判の証人になる、という斬新な設定の法廷サスペンスコメディ・エンターテインメント映画。
「ザ・マジックアワー」の三谷幸喜監督と主演の深津絵里が再びタッグを組んで製作された作品です。
豪華俳優陣が出演することでも、当時話題になりました。
ステキな金縛り
初公開: 2011年10月29日
監督: 三谷幸喜
国:日本
上映時間:142分
配給:東宝
主要な登場人物
・宝生エミ(深津絵里)……主人公。三流の弁護士。
・更科六兵衛(西田敏行)……落ち武者の幽霊。
・矢部五郎(KAN)……妻を殺害した容疑で逮捕される。
・矢部鈴子(竹内結子)……五郎の妻。何者かによって殺害されてしまう。
・日野風子(竹内結子)……鈴子の姉。化粧会社の社長。
・小佐野徹(中井貴一)……非科学的なことを嫌う検事。
・速水悠(阿部寛)……エミの上司。
ストーリー
ちょっとドジな三流弁護士・宝生エミは、矢部五郎の弁護を担当することに。
五郎は妻・鈴子を殺害した容疑にかけられていますが、無罪を主張。
事件が起きた時、とある旅館で「落ち武者が自分の上にまたがり、一晩中金縛りにあっていた」というのです。
ありえない主張ですが、エミはその旅館へ赴きます。そして、彼の証言通りの落ち武者の幽霊・更科六兵衛と出会います。
彼が法廷で証言してくれたら、五郎のアリバイは証明される。
エミは幽霊である六兵衛を説得します。
六兵衛もかつて、無実の罪によって裁かれた悲しい過去を持つ武士でした。
同情した六兵衛は証言することを決意。
幽霊が証言台に立つという前代未聞の裁判が始まろうとするのですが……
映画を観た感想
落ち武者の幽霊が法廷で証言するというかなり斬新な設定です。
142分というかなり長い時間の映画ですが、常に笑いが散りばめられており、飽きることなく最後まで楽しめました。
とにかく深津絵里が可愛い。西田敏行のクスッと笑えるような自由な振る舞いはさすがです。
役者陣の魅力が光る作品でした。
ちょっとした役で大物が出演するなども面白かったです。「年末のガキの使いやあらへんで」を連想しました。
私はずっと笑ってられましたが、作品に対しては賛否両論あるようです。コメディ映画なので、笑いのツボが合わなければつまらなく感じるかもしれませんね。
以下、ネタバレを含む感想です。
ネタバレありの感想
六兵衛は特定の条件を満たす人にしか見えません。
- 仕事やプライベートが最近うまく行ってない
- 最近、死を身近に感じることがあった
- シナモンを好んで摂取している
これらの条件を満たす人にしか、六兵衛をその目で確認することができないんです。
そのためエミが六兵衛を相手に話していても、周りからは一人でしゃべっているように見えちゃいます。
そして六兵衛はかなり自由奔放に行動しまくり。
仕草ややり取り、全てが面白かったです。西田敏行が落ち武者の幽霊役にピッタリはまっていました。
六兵衛の存在を証明させるために試行錯誤を重ねて、認めさせていくところも好きです。
過程や内容というより、六兵衛のこと見えてるくせに絶対認めようとしない中井貴一の無茶な演技が素敵でした。笑
亡き愛犬との再会はオーバーな演技でちょっと笑えるはずなんですけど、少しウルっと。
やっぱり、向こう(死後)の世界とこっち(現世)の世界を描くわけなので、笑いだけじゃなく「切なさ」があるところも良かったです。
裁判が終わって無罪を勝ち取り、六兵衛がエミのお父さん(草なぎ剛)を連れてきてくれたのに、仕事がうまくいったエミにはもうその姿を見ることは出来なくなってしまいました。
それでも、証言台で六兵衛が自分を見えない人にも証言を示せるように使っていた「ハーモニカ」で親子間のコミュニケーションを取るところは、ちょっと泣きそうになりました。
その後エミは結婚もして、良い話だなぁ……で終わろうとした最後の写真。
六兵衛が写り込んでて、まだ成仏せず一緒にいるんかーいとツッコミせざるを得ません。笑
8割笑って時々涙。そんな作品でした。
「ステキな金縛り」を視聴する
「ステキな金縛り」は動画配信サービスでも配信されています。
U-NEXT | ◯ |
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hulu | − |
2019年9月11日現在(随時更新)、上記の表で「◯」がついたサービスで配信されていることを確認しています。
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