ミステリー小説「暗黒女子」が2017年に実写化された作品。
私は原作の小説は未読でしたが、漫画版の暗黒女子を途中まで読んでいました。
読んでいた漫画アプリはいいところで連載終了してしまっていて「気になる!」とモヤモヤ。
続きを読もうと最後まで掲載されている漫画アプリor電子書籍を探そうと思ったところ、映画版があることを知りました。
そんなわけで鑑賞した実写映画版の「暗黒女子」の感想です。
邦画ミステリー映画「暗黒女子」
ミッション系お嬢様学校の文芸サークルが舞台となる映画「暗黒女子」。
実は私がまさに、中学高校とミッション系の女子校に通っていたので、ちょっとシンパシー。もちろんこの作品のようなお嬢様は一人もいませんでしたが。笑
本作は秋吉理香子氏原作のミステリー小説「暗黒女子」が2017年に実写化された作品です。
転落死したサークルの部長の死について、残された部員たちが集まり、各自自作の小説を朗読する構成で進みます。
映画情報
暗黒女子
初公開:2017年4月1日
監督: 耶雲哉治
国:日本
上映時間:1時間45分
配給:東映
主要な登場人物
- 澄川小百合(清水富美加)
3年生。文学サークルの元副会長で、いつみの死後〜会長。 - 白石いつみ(飯豊まりえ)
3年生。学院経営者の娘で、文学サークルの会長を務めていたが転落死。 - 高岡志夜(清野菜名)
2年生。中学生の時に執筆したライトノベルで作家デビューした、フランスからの帰国子女。 - ディアナ・デチェヴァ(玉城ティナ)
留学生。いつみがブルガリアに短期留学していたときに知り合っていた。 - 小南あかね(小島梨里杏)
2年生。料亭の娘だが洋菓子作りが好き。 - 二谷美礼(平祐奈)
1年生。いつみの弟の家庭教師のアルバイトをしていた。
あらすじ・ストーリー
ミッション系のお嬢様学校である聖母マリア女子高等学院。
ある日、学院の理事長の娘・白石いつみが、校舎の屋上からスズランの花を持った状態で、謎の転落死を遂げます。自殺か他殺か事故か、何も分からない状態でした。
いつみは文学サークルの部長で、文学サークルにはいつみの他に5人の生徒が所属しています。
学院のカリスマ的存在のいつみの死は衝撃的で、すぐに「この文学サークルの誰かがいつみを殺したのではないか」と噂されるように。
いつみの死後、親友・澄川小百合は文学サークルの会長を引き継ぎます。
文学サークルでは「闇鍋をしながら自作小説の朗読をする」という朗読会が定例で行われていたのですが、いつみの死の真相を突き止めたい小百合は、その小説テーマを「いつみの死」に設定。
文学サークルのメンバーそれぞれに、小説を書かせることに。
始まる朗読会では、メンバーのそれぞれが犯人を告発するような小説が読み上げられます。
果たして、真実は……
映画を観た感想
極力ネタバレを含まない感想と、ネタバレを含む感想。
ネタバレなしの感想
漫画版を途中まで→映画版を観て、キャスト等への違和感もなくスッと入ってくる作品でした。
若い女優さんたちの演技や魅力がそれぞれ光っていて素敵。
朗読会として代わる代わる違う視点でのストーリーが楽しめるので、途中で飽きることもなく、最後まで引き込まれました。
すごく正直なことを言うと、観る前はそこまで期待していませんでした。
気になったストーリーを知れたらいいかなという程度で軽い気持ちで鑑賞してたのですが、普通に面白かったです。
サロンの家具や調度品がとても素敵で私もこの場に入りたいなぁと思う中、どんどんと黒さがにじみ出てきて……じわじわ増していく恐ろしさ、華やかな映像なのにどんよりした空気感、良かったです。
そして結末はびっくり。
あまり「あなたは結末に騙される!」という謳い文句の映画は「またまた〜」と少し冷めちゃう私ですが、普通に想像を超えてきてびっくりしました。
以下、ネタバレありの感想です。
ネタバレありの感想
作中の登場人物で清廉潔白の人はひとりもいない……!という展開。
実家を放火していたあかね。
海外作品を盗作してデビューした志夜。
援助交際をしていた美礼。
自分が留学するために姉を突き落としたディアナ。
それぞれのメンバーはみんな、いつみによって弱みを握られた人間でした。
いつみは脇役を用意するために、メンバー全員を恐喝していたんですね。
華やかな表だけでは、抱えている闇は何もわからないですね。
実際はかなりドロドロした、恐ろしい世界でした。
ヒントとなるような伏線がたくさん最初からあったので、この人間関係は「もしかして…」と私もうっすら感づいていたのですが、その結果として想像したラストは「全員が犯人だった」という某海外ミステリーのようなオチ。
しかし実際は、狂言自殺。
そしてそれに留まらず、闇鍋の食材が……まさかの唐突なスプラッター要素にびっくり!
小百合のミステリアスな雰囲気に「何かあるだろうな」とは想像していたものの、想像を遥かに超えてきました。
それにしてもみなさん綺麗で演技が本当上手で、すっかり引き込まれました。
作品全体も、「綺麗で華やかなのに暗い世界観」という表現が見事だと思います。
テンポもよく、ミステリーとしてもかなり楽しめた作品です。
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「暗黒女子」は動画配信サービスでも配信されています。
2021年9月16日現在、上記の表で「◯」がついたサービスで配信されていることを確認しています。
タイミングによっては「◯」と表記されていても配信が終了、または「−」と表記されていても配信が開始されている可能性があります。
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